福島から神戸へ

石田智子展

「おのずから」

 

 日時:2023.2.4.sat-12.sun

10:00〜19:00(最終日は 〜16:00)

月曜休館

 

会場:KIITO デザイン・クリエイティブセンター神戸

2F ギャラリーC

神戸市中央区小野浜町1-4

TEL:078-325-2201

入場料:無料

主催:神戸アート&ミュージック

 

会場へのアクセス

主催者よりご挨拶

 

石田智子さんと出会ったのは、関西でファイバーアーティストとして布を使った制作活動をされていた頃です。その後、1991年に結婚され福島県三春町の福聚寺に生活の場を移しました。禅寺での日々の生活の中で出会うお供え物の包装紙がきっかけとなり、紙撚(こより)による作品を制作するようになりました。

紙撚(こより)を幾層にも重ね合わせて独自の世界を表出させる作品は国内外で受賞を重ね、個展も多数開催されています。いくつかの展覧会を訪れその幻想的で美しい世界に魅了されました。その作品は工房やアトリエで仕上げたものを展示するのではなく、会場の空間の特徴を活かした展示方法や演出を考えながら現場で制作されます。展覧会期が終われば消えて無くなってしまう、いま、ここにしか存在しないものです。

この唯一無二の作品を、神戸を中心とする関西の方々やアートに関心のある幅広い方々に観覧していただきたく、開催の準備を進めております。石田智子の世界をぜひ体験していただきたいと思います。

 

 

神戸アート&ミュージック

代表 中島 三

作家よりメッセージ

 

福島から神戸へーーー 
神戸と福島は、どちらも大きな震災を経験しました。あのとき、皆が目の前の惨状に愕然とし、困惑と恐怖、そして絶望を感じたと思います。普段の生活では意識しませんが、究極の悲惨な状態から踏み出そうとするとき、その最初の一歩が出る方向や大きさは、個々の経験や環境などその人を取り巻く全ての要素で自然に規定され、押し出されたように感じます。 
さまざまな処からやって来た紙が私の手の中で撚られ、やがて私の手を離れ、互いに繋がり依存しあいながら自立していきました。新たな場を得ることで「おのずから」形が出来てゆきます。今回の場で「おのずから」どうなるのか、じつは私がいちばん楽しみなのです。

 

福島県三春町

石田 智子

KIITO について

会場となるデザイン・クリエイティブセンター神戸(愛称:KIITO/キイト)は、デザインを人々の生活に採り入れ、より豊かに生きることを提案し、神戸だけでなく世界中をつなぐ、デザインの拠点となることを目指して開館した施設です。年間を通して、デザインやアートにまつわるゼミ、レクチャー、展示、イベントなどが開催されています。

ゴシックを基調とした地上4階建ての建物は、1927年に建築された神戸市立生糸検査所(旧館)をリノベーションしたもので、近代日本の産業や文化を輸出し一時代を築いた当時の趣が感じられる空間です。

一般の美術館とは違ったオープンなスペースで、石田智子の新たな試みが、どのような作品となって生まれるのか楽しみです。